「ジョジョの奇妙な冒険」が好きな理由

元々漫画は好きだったのですね。読むだけではなく、小学校高学年の頃には、自分なりに見よう見まねで、ノートに数十冊ずっと書きためていたほどでした。特に、理想とする男の生き方を描いたようなのは大好きで、昔少年キングに連載されていた望月三起也の「ワイルド7」や、川崎のぼるの「荒野の少年イサム」とか長編の冒険ものを読んでました。
ひ弱で、運動神経も鈍く、馬鹿で、卑怯で、意志も弱い自分を恥じながら、「こんな生き方ができたらいいなあ−」と漫画の主人公に憧れると同時に、少しでも彼らの生き方から真似できるところは真似しよう、と真剣に読んでいました。おかしいかもしれませんが、読んだ後はその漫画のオーラをもらっていて、何となく彼らと同じように行動できそうな気がするじゃないですか(しないって?)。気のせいですが.....。また、武器とかバイクとか、メカニックも好きだったので、そういう意味でもはまっていましたね。
最近ずっと読んでいたのが「ジョジョの奇妙な冒険」です。もう、2年ほど前に連載自体は終わってしまっているのですが、単行本は必ず買っていました。話は本当に荒唐無稽な内容で、まあ、「スタンド」という自分の分身の様な「術」を使って、悪と戦い、運命を切り開いて行くストーリーです。
でも、何といっても主人公の生き方が良いです。男気に溢れ、どんな時にもあきらめず、卑屈にならず、仲間を本当に大切にし、堂々としている。自らの強い志と力によって、犠牲を払いながらも、未来を勝ち取って行く。自分が理想とする生き方ですね。一種の人生哲学の様なものです。
また、荒木飛呂彦さんの絵が、とてもアーティスティックで、素晴らしい。そんなのあり得ないだろーっと、思わず突っ込みたくなるような服装、髪型、そしてスタイル、ポーズなんですが、ストーリーの重厚さと勢いで、全く気にならずに読ませてしまいます。最近フランスで個展を開かれた様なのですが、それだけの価値が十分にある絵だと思いますね。
子供の頃は漫画を読んでいると、母親に注意されたりしたんですが、これらの漫画無しに、今の自分は無かったと断言できますね。作者の皆さんに、本当に感謝したいです。

ワイルド7愛蔵版 全12巻セット

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